要約
・DIVは、米国高配当ETF「SPYD」よりもさらに高配当なETF
・「SPYD」とはセクター比率が異なるため、ある程度併用可能
・ハイリスクハイリターン! 減配の可能性は常に一定ある
皆様、本日もお疲れ様です。
私も、お疲れ様です。
ぼたん。です。
高校生の頃、帰宅途中の自販機で、友人がいつもミネラルウォーターを買っていました。
当時私は、「なぜわざわざ水を買うのか。同じ120円ならコーラを買った方がいいに決まっているのに」と考え、その気持ちを投げかけてみました。
すると友人は、「わかんないけど、買っちゃうんだよね。別にいいじゃん」と。
少しもやもやした気持ちを残しつつも、そのまま別の会話へと移っていきました。
それから何年経ったのか。気づいたら、私も自販機でミネラルウォーターを買うようになっていました。
理由は、「よくわかりません。」
支出の最適化を進める中で、最近は購入することもなくなりましたが、
時が経てば自分も変わるものだなぁ、という実体験でした。
ちなみに、キリンビバレッジから発売されているフランスのミネラルウォーターブランド「ボルヴィック」が、20年末で契約終了となるそうですね。
個人的には好みだったのですが、残念です。
またどこかの企業が発売してくれることを願っております。
あと、爽健美茶も以前の製品が復刻することを切に願っております。

本題に入ります。
本日は、先日記載いたしました高配当海外ETF「SDIV」の兄弟とも言える存在、「DIV」について記載いたします。
基本情報 ※2020/07/21時点
一言で表すならば、
米国を対象にした高配当株式の詰め合わせパック
です。
下記、基本となる情報をまとめます。
基本情報
名称 | グローバルX スーパーディビィデンド-米国低ベータ ETF |
ティッカー | DIV |
運用会社 | グローバルX社 |
上場取引所 | NYSE ARCA EXCHANGE |
基準価格 | 15.27(米ドル) |
純資産総額 | 413(百万米ドル) |
総経費率 | 0.46% |
組入銘柄数 | 46銘柄 |
配当利回り | 11.57%(直近12か月計算) 7.94%(直近配当×12か月計算) |
名称にもあるように、米国株式の中で、ボラティリティが低い配当利回り上位の銘柄に対して投資を行っています。組入銘柄数は現在46銘柄(内、現金比率が0.003%)となっていますが、ファクトシートを確認する限り、
ポートフォリオ利回り向上のため、米国の配当利回り上位50銘柄に投資をします。
引用元:https://globalxetfs.co.jp/content/files/DIV-factsheet-JPN-1.pdf
と記載されています。
今回の3月暴落を受けて、同じく高配当ETFの「SPYD」も構成銘柄の削除を行っており、「DIV」も減配・配当停止となった企業の削除を行ったと思われます。現時点で構成銘柄数が50に届いていませんので、次回リバランス時に追加される銘柄を確認したいですね。
配当利回りについては、後程「SDIV」「SPYD」との比較を行いますので、その際に言及いたします。
組入上位銘柄
公式サイトにて記載されている組入上位銘柄は下記の通りです。※採用指数を追記しました。

「SPYD」との大きな違いはここにあります。
「SPYD」では、米国企業の中でも選び抜かれた精鋭のみ採用される指数=S&P500の構成企業からのみ、選択が行われます。そのため、高配当企業とはいえ、ある程度の財務健全性、成長性、ビジネススキームの強靭さが担保されています。
しかし、「DIV」は構成銘柄の選択における指数縛りはありませんので、その点はハイリスク・ハイリターンであると言えますし、妙味があると言えなくもない、、、かもしれません。
上位銘柄の内、S&P500採用銘柄ではない企業について、少し触れていきたいと思います。
組入比率5.98% B&G FOODS INC
ピクルスなどの漬物や、調味料などが有名な食品ブランドの持ち株会社です。
私が遠い昔にアルバイトしていた喫茶店で、ハンバーガーを出す際の付け合わせとして、ここのピクルスを使っていたことを思い出しました。
組入比率4.00% KRAFT HEINZ CO/THE
こちらも、食品ブランドの持ち株会社ですね。
トマトケチャップは日本でも有名ではないでしょうか。ちなみに、ここのケチャップも、遠い昔のアルバイト先で使用していました。
オーナーがアメリカ人の方でしたので、今思えば感慨深いものです。
組入比率3.17% TERRAFORM POWER INC – A
太陽光や風力などの再生可能エネルギー事業を行う持ち株会社です。
米国のみならず、カナダ、英国、チリなどでも事業を展開しており、ESG投資銘柄としても妙味がありそうですね。
組入比率2.53% UNIVERSAL CORP/VA
皆様ご存じの通り、有名なタバコ銘柄です。
高配当の代名詞とも言えるセクターですが、ほとんどの投資家は「MO:アルトリアグループ」や「PM:フィリップモリス」などをポートフォリオに組み込んでいるかと思いますので、ちょっと手が出しにくい銘柄とも言えます。
タバコ銘柄の今後は大変読みにくく、安定した事業内容と潤沢なキャッシュフローを通じて、次の時代をどう戦っていくのかが問われているセクターですね。
組入比率2.51% DELEK LOGISTICS
主として原油の物流サービスを行う企業です。
原油や石油精製品の輸送、または精製品の倉庫業なども行っております。3月暴落では、原油の先物価格がマイナスの値を付け、保管場所がないためにタンカーが海を彷徨う異常事態が起きました。
今後、原油需要は長期的に緩やかな上昇傾向と言われていますが、関連企業の業績がどのようになっていくのか、しっかりと注視して投資に臨みたいですね。
セクター比率
セクター分散はどの程度か。ファクトシートで確認してみます。

面白いと感じたのは、「SPYD」の上位構成セクターである不動産や金融の比率がかなり少ない、という点です。
また、「SDIV」のトップセクターだった素材やエネルギーについても、「DIV」ではそれほど大きな位置を占めていません。
セクターへの分散投資、という意味においては、「DIV」「SDIV」「SPYD」の3種のETFは、そこそこ面白い効果を発揮してくれると思われます。
ただ、注意しなければいけないのは、「SPYD」と比べると、各構成企業の配当利回りが非常に高い、という点です。
例えば、上述した「DELEK LOGISTICS」は、直近の配当利回りはなんと14.46%となっています。2020年3月期の財務サマリーを確認する限り、売上の減少などは起きていませんが、エネルギー企業らしく投資CFが重く、負債が資産を上回っています。
「DELEK LOGISTICS」に限らず、「DIV」を構成する銘柄のほとんどは、高配当であるそれなりの理由を有していますので、その点は常に念頭に置いておきたいてすね。
目標を明確にした上で、投資は自己責任で行いましょう。
直近チャート推移

3月の下落前、株価はおよそ22~24ドルあたりを上下していました。2013年3月設定と、「SDIV」よりも歴史の浅い「DIV」ですが、2014年11月に最高値となる29.95ドルに達した後、一時16ドルまで急落。その後持ち直したものの、現在に至るまで長期的な下落傾向となっています。
SDIV、SPYDとの比較
ここまで、なにかと「SDIV」「SPYD」の名前を挙げてきましたが、一度基本情報を比較してみたいと思います。
名称 | 基準価格 | 配当利回り(30日SEC利回り) | 権利確定月 | 経費率 | 3月最大下落幅 |
DIV | 15.27(米ドル) | 8.29% | 毎月 | 0.46% | 約45% |
SDIV | 11.29(米ドル) | 9.71% | 毎月 | 0.59% | 約47% |
SPYD | 28.45(米ドル) | 5.62% | 3.6.9.12 | 0.07% | 約53% |

配当利回り、経費率など、基本的には運用会社が同じ「SDIV」に似たようなETFと言えますね。個人的には、毎月分配でなくていいので、経費率をもう少し下げてもらえると嬉しいなと思います。
直近株価の動きとしては、暴落からの戻り方は「SPYD」と似たような動きをしていましたが、途中からは離されてしまっていますね。ただ、「SDIV」よりは戻りが良いため、米国経済の底力を感じます。
DIVに対する私の考え方
「DIV」における私なりの投資戦略、ポートフォリオ戦略、出口戦略を簡潔にまとめます。
・投資戦略
➡ポートフォリオにおける「SPYD」の比率が20~30%を超えているときに検討
➡配当利回り7%以上のインカムゲインを長期的に享受
・ポートフォリオ戦略
➡配当利回り7%以上のタイミング
➡ポートフォリオ内の保有比率は最大で5%
・出口戦略
➡運用停止、配当停止、「SPYD」を下回る配当利回りとなった場合は売却
現在、私のポートフォリオに「DIV」は含まれていません。というのも、基本的には米国を対象とした高配当ETFは、「SPYD」を主力としつつ、「HDV」「VYM」といった有力なETFを優先的な購入対象としているためです。
よって、しばらくの間は、私は「DIV」を購入することはないと思われます。が、経済が好調であれば非常に妙味があるETFとも言えますので、「SPYD」「HDV」「VYM」の保有比率と相談しながら、長期的には少しだけ保有してみたいと考えています。
ハイリスク・ハイリターンなETFですが、ポートフォリオに少しだけ加えるスパイス、みたいな位置づけで考えておけば、万が一のときにも割り切れると思いますので。
終わりに
私の目標地点としては、リタイア後(FIREか、あるいは定年かはわかりませんが)に、長期的な配当金収入を得つつ、温泉に浸かってゆっくりまったり暮らすという、明確な到達点があります。
そのためには、「DIV」のように少し危険な香りがする高配当ETFは、時間とともにバランス調整を行っていきたいと思っています。
その点においては、現在のような暴落からの戻りターンで仕込みを行い、経済サイクルに合わせてリバランスする、長期的な視点での投資が大切になります。
心の安定のためにも、支出の見直し・収入の強化に努め、時代の流れに合わせたポートフォリオ構築を進めていきたいと思います。
それでは、明日もそこそこ頑張っていきましょう!
Constant dripping wears away the stone.
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